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理科実験の試み
生物教員である作者による理科実験の実践や試みの紹介
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はじめに
色の変化
形の変化


爪で健康診断!



■ はじめに ■
  • 体温や体重の変化、むくみ、体の色など、あるいは「タバコの味で自分の体調がわかる」と矛盾したことを言う人もいますが、健康を見るバロメーターはたくさんあります。
  • 言葉を話せない動物は、体温を測ったり、便の様子を観察して体調を判断します。ちなみに体温は人のように脇腹などは測れませんのでおしりから体温計をさして測ります。
  • 今回は「爪の健康診断」を紹介します。爪の状態を観察することで、健康状態を推測します。
  • 爪は皮膚の角質(最も表面の組織)が変化してできたものです。皮膚の場合と同じように、爪は毎日新しく作られており、10日間で1~1.5mmほど伸びます。
  • 断っておきますが、私は医師ではありません。「生物」のネタの一つです。内容については参考程度に留めて下さい。責任は負えませんのであしからず。


■ 色の変化 ■
  1. 赤みを帯びた色 --- 
    健康な爪は淡いピンクですが、これよりも赤っぽい爪です。
    赤すぎる爪は赤血球の増加する病気が疑われるそうです。中でも肥満体の人は心臓障害や脳溢血に注意です。紫色を感じさせるダークピンクは、静脈の血流循環の障害、爪の両脇(爪床)に出血点がある場合は心臓疾患の疑いがあるようです。

  2. 白みを帯びた色 --- 
    白みを帯びた色は貧血や腎臓病、白色の斑点がある爪は過労による神経衰弱の人、白濁した爪は、慢性肝炎、肝硬変、肝臓ガン、腎臓病などの罹患者に多く見られる色と言われています。

  3. 黒みを帯びた色 --- ■
    十本の指のすべてが黒みを帯びた場合は、副腎機能の低下による内分泌疾患(アジソン病)の疑い、一本だけ黒くなった場合は身体の急な異変の疑いなどがあります。精密検査をしましょう。また慢性の便秘症の人は、爪の色が淡い褐色になったり斑点が出るなどの状態になることがあるそうです。

  4. 黄色を帯びた色 --- 
    爪が黄色っぽくなるのは、多くの場合、血液の流れが悪くなっているためです。心臓病や肺の病気が疑われます。心臓・肺の持病を持っている人は指先がむくんだり爪がバチ状になることが多いようです。


■ 形の変化 ■
  1. 横線ができる。
    無理なダイエットや手術後など、栄養状態が悪くなるとできるようです。また、精神状態が良くない人や慢性化した皮膚疾患の人、洗剤に過敏な人、円形脱毛症などにも横線はできます。原因が解消されると健康な爪が伸びてきます。
    病的には、糖尿病や腎臓病などの疑いがあり、爪の伸びとともに消えない場合は精密検査を考えた方が良さそうです。

  2. 縦線ができる。
    爪の縦線は、加齢によりはっきりと見えてきます。年とともに皮膚にしわができるように、爪にもしわができます。病的ではないので心配は不要だそうですが、縦線が多く折れやすい状態の場合は消化器系の異常の疑いがあるようです。

  3. 三日月がない。
    三日月は爪の付け根の白っぽい箇所のことです。ここの爪は生まれたてで水分を多く含んでいるため白っぽくなっていますが、水分が少なくなると三日月がなくなります。通常は、爪の付け根に水分と油分を補給するとまた三日月は出てきます。病気としては、まれに脳梗塞の疑いがあるようです。