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理科実験の試み
生物教員である作者による理科実験の実践や試みの紹介
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はじめに
用意するもの
方法
結果,成果
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プラネ・・・ドームの製作


プラネタリウムの上映

作業時間:約1週間 冬休み突入前、複数のクラスを利用して作成。一夜城のよう!?



■ はじめに ■
  • 巨大な、といっても高さ3m程度ですが、プラネタリウムのドームを作り、プラネタリウム上映を行いました。
  • 作成当初は文献も無く、ゼロから作りました。
    そのため見栄えは少々悪いですが、自分としてはなかなか納得のいくドームができました。ドームの設計に当たっては、久しぶりに数学を駆使した気がします。
    ちょっと頭から煙が出そうでしたが(^_^;)
  • 投影機は理科室に埋もれていましたので、今回の作業はドーム作成とアナウンス作成です。
  • その製作過程を記します。


■ 用意するもの ■
  1. 段ボール・・・設計図を元に必要な大きさの段ボール箱を近隣のスーパーからかき集めました。ちなみにスーパーでは仕入れの関係もあり、段ボールが多く出る日がおよそ決まっています。ホームセンターなどで良質な段ボールを販売していますが、量が量だけに、かなりお金がかかります。
  2. ガムテープ,紐・・・ガムテープは計算以上に使用します。できれば黒と白のガムテープも欲しいです。
  3. パソコン,ブランクCD,CDプレーヤー(CDラジカセなど)・・・天体解説のCDを作成したり、流したりするため。
  4. 暗幕・・・出入り口の遮光幕。
  5. 白ペンキ・・・ドームの内側を白く塗るためです。白にする意味は、星がよく見えるようにするためです。


■ 方法 ■
  1. サッカーボールの模型です。
    参考文献ではこれをさらに細かくしたものでドームを作っていました。

  2. 正三角形と正五角形を組み合わせて作った多面体です。
    サッカーボールの模型よりも球に近いのですが、面の並びがちょっと複雑だったので却下。

  3. 今回採用した64面体です。正三角形・正四角形・正五角形からできています。
    ドームの作り方は別ページを参考にして下さい。 ---> こちら

  4. 側面から見たドームです。
    画像をクリックするとどんな面からできているのかを確認できます。

  5. スーパー等で頂いたダンボールを使ったので、強度不足が心配でした。
    紐を使い、天井からドームを引っ張って補強しています。

  6. プロトタイプのため、組み立て式ではありません。
    もったいないけれど、壊して処分しました。(壊している時の写真です。)

  7. ドームの内面は、投影機からの光がよく反射して確認できるように白く水性ペンキで塗りました。



■ 結果 ■
  1. 下は完成写真です。

  2. 解説のアナウンスファイルは一部だけ紹介します。 ---> こちら


■ コメント ■
  1. 本校にはプラネタリウム投影機があります。
    はっきり言って古いです。
    当時勤務して3年目の私は、その存在すら知りませんでした。(恥ずかしながら・・・)
    先日県内の芳賀高校より、投影機を使いたいとの要望があり、その存在を知りました。
  2. ちょうどそろそろ冬休みに入るという時期でした。
    せっかくだから、冬休みに入る前にプラネタリウムで冬の夜空の勉強をして、
    生徒にもきれいな星空を理解しながら冬休みに見てもらいと思い、本校でも作ることにしました。
  3. 『冬休みまでに』を目標に本校の橋本先生・渡辺先生と私の3人(理科室の住人はこれで全員)で製作に取りかかりました。
    そのため、文献を入手する時間もなく、ゼロから自分のカンと貧弱な数学を頼りに、すぐ実行という運びとなりました。
  4. 製作は、1学年(5クラス)の1クラスにつき2時間ぐらいを製作に当てました。
    もちろんその授業だけで完成したわけではなく、生徒のやり残した作業等は夜遅くや休日出勤して行いました。
    まさしく突貫工事です。
    組み立て期間は約1日~2日ですが、段ボールの収集や設計などを含めると一週間はかかります。
    今回は、構想から完成まで約二,三週間ぐらいだったと思います。
  5. 中でも予想外だったのは、ほんの僅かな隙間から入射する光がとてもまぶしかったということ。
    段ボールと段ボールをガムテープで接続したわけですが、その継ぎ目から二重三重に貼っても光が透過します。
    したがって、新たに段ボールの継ぎ目に段ボールを当てました。
  6. 結果的にドームは完成しましたが、完成こそしたものの授業でプラネタリウム上映をするまもなく冬休みに入ってしまいました。
    結局、プラネタリウム上映会は冬休みが終わってからでした。
    解説のCDでは、「みなさんも冬休みを利用して夜空を観察してみませんか?」と言っているのに・・・(残念)。
    しかし、いろいろ大変な思いもしたけれど、なんとか完成し、新年早々にプラネタリウム上映ができて良かったです。
    興味深く見てくれたし、初めてプラネタリウムを見たという生徒も結構いたので、無駄なことでは無かったと思います。
    組み立て式ではないので、全部壊してしまったのはちょっぴり悲しいですけどね。
    また、職員全員に呼びかけると、何の変哲もない平日に、多数の先生方に見てもらうことができました。
    好評だったのですが、一つ残念なのは制作者である該当クラスに見せた後、取り壊したため、興味ある生徒全員に見せられなかったということです。
    設置場所が格技場で、部活などの都合もあるのでやむを得ませんが。
    やはり、学校祭などに限られてしまうのかなぁ。
  7. 最後に、今回のプラネタリウムドームの製作費用は、ペンキ代とガムテープ位で、5000円程度だと思います。
    ちょっと大きめなダンボールが必要なので、もしかするとダンボールも買わなくてはならないかなぁと覚悟していました。
    しかし、念のためにスーパーなどに出向いてみました。
    案の定、大型のダンボールはあまりでないということで、ほとんど集まらなく、どうしようかなと思ったのですが、1,2日してからもう一度出向いてみると、どこのお店もいっぱい確保してくれていました。
    (このHPを見ていないと思いますが)本当に感謝しています。