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ポストイットの接着面の観察
作業時間:約15分 顕微鏡で観察するだけです!
■ はじめに ■
- ポストイットという商品(付箋紙)は多くの方がご存じでしょう。これが、接着剤開発の失敗から生まれたこともテレビなどでいくつか紹介されています。
- ここではその経緯は書きませんが、注目したいのは「なぜ弱い接着力なのか?」ということです。
- テレビで解説するには、「ポストイットの表面には粘着性の球体が無数にあり、この球体が点で接着するため」とのことです。
- そこで気になるのは本当に球体があるのか?そしてその球体とはどれくらいの大きさなのか?ということです。
そういうわけでPost itの接着面を調べてみました。
■ 用意するもの ■
- ポストイット・・・市販されているものです。
- 顕微鏡一式・・・600倍までの光学顕微鏡と実体顕微鏡を用意しました。
■ 方法 ■
- 実体顕微鏡のときは、ポストイットをそのまま観察します。

- 光学顕微鏡のときは、ポストイットをスライドガラスにくっつけ、剥がして、カバーガラスをつけずに観察します。

■ 結果 ■
- 10倍。
実体顕微鏡の写真です。接着面をそのまま観察しました。

- 15×4倍。
光学顕微鏡での写真です。一度スライドガラスにポストイットをくっつけ、剥がし、カバーガラスは付けずにプレパラートとしました。

- 15×10倍。
光学顕微鏡での写真です。縦に尾を引くようになっているのは、ポストイットを剥がすときに滑らせるように剥がしたせいかもしれません。

- 15×40倍。
光学顕微鏡での写真です。大腸菌などよりも数倍大きいです。多分これが接着力を生む「球体」だと思います。
大きさは・・・測ってませんが、一般的な細胞より大きく、ボルボックスやイカダモなどの藻類より小さいという感じでしょうか。観察したものが粘着性の球体だという前提での話ですが・・・。

■ コメント ■
- ポストイットのイメージを作ってみました。
点(球体のため)で接着するために、粘着面積が小さく、粘着力が弱いということです。
作るまでもないですが・・・

- ついでにポストイットと同じようにパソコンに貼り付けてみました。
うまく剥がせました。単なる遊びです!
■ 参考 ■
- ポストイット(Post it)開発秘話
- 1969年、3M社中央研究所の研究者、スペンサー・シルバーは、接着力の強い接着剤の開発要求を受け、実験を繰り返し試作を重ねるうちに、ひとつの試作品を作りあげました。ところがテスト結果は期待していたものとは全く違っていたのです。「よくつくけれど、簡単に剥がれてしまう」、なんとも奇妙な接着剤ができあがりました。接着剤としては明らかに失敗作でした。通常こうした失敗作は棄てられてしまうものですが、なぜかその時シルバーはそうしなかったのです。顕微鏡を覗いた彼は、従来の接着剤には見られないふしぎな現象を目にしてすっかり虜になってしまったのです。そして彼は直感しました。「これは何か有効に使えるに違いない!」。
- その日からシルバーは社内のあらゆる部門の人たちにこの発見を紹介し、見本を配り、使いみちはないか、新しい用途開発ができないだろうか、と会社中を歩きました。具体的なアイデアはなかったものの、この接着剤が大きなビジネスを生み出すのではないかという漠然とした予感に突き動かされていたのです。
3Mホームページより引用 ---> 続きはこちら
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