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簡単、きれいにできる点描画の描き方
作業時間:約3時間 ただし、完成度にこだわらなければ1時間でも可能です。
■ はじめに ■
- これは私が描いた点描画です。
- 自分で言うのもなんですが、結構きれいにできました。(ちなみに私は絵が下手です。謙遜ではありません。)
- 随分昔に出版された解剖などの専門書をみると、大幅な改訂がない限り、このような点描画が頻繁に登場してきます。現在は点描画に代わって写真なども使われています。
- 点描画は、写真よりもリアルとは言えませんが、ある程度模式化されており、見やすいです。例えば、内臓の写真は血管や脂肪、さらに血液などで見づらいです。
だから、理論や基礎を学ぶための資料としては点描画は適しています。また、個人的な意見ですが、芸術的であり感慨深いものです。
- しかし、真面目に描き始めると芸術的センスも必要で、おいそれと描けるものではありません。そこで、 簡単できれいに描ける方法を考えたので紹介します。(それほど大袈裟なものではありませんが...)
- どれくらいのものが描けるかというと、図をクリックして頂ければわかります。
冒頭にも書いたようにもともと私は絵が下手で、よく黒板に動物を書いて説明などをしますが、生徒は「何の動物だかわからない」と言うくらいですから。
■ 用意するもの ■
- デジカメ・・・解像度は気にしなくてよいです。
- パソコンとプリンタ・・・デジカメで撮影した画像をプリントアウトします。
- クリップボード・・・なくても可。
- 透明フィルム・・・家電量販店などに売っているOHPフィルムで結構です。インクジェットプリンタ用がオススメです。
- サインペン・・・水性ペンでも油性ペンでも可です。
- スキャナー・・・点描画をパソコンに取り入れるために必要です。
■ 手順 ■
- ①点描画したいものをデジカメで撮影します。
②それを普通紙に印刷します。できれば白黒印刷が良いです。
③クリップボードに、印刷した紙と透明なフィルムを挟みます。
- ④デジカメの画像をまねて、透明フィルムに点を描いていきます。
⑤透明フィルムが完成したらスキャナーでスキャンします。
- 実際に点を打っている様子です。
いつも理科ばっかりでは飽きてくるので、「車」をモデルにしてみました。
乗り心地も気分も最高の車!
- 黒いペンが基本ですが、どのように描けているかわかりづらいと思ったので、(このHPに掲載するために)今回は赤ペンを使用しました。
左の画像を見る限りでは虫がたかっているようで気持ち悪いかもしれませんが、実物(点の打ってあるフィルム)は芸術的できれいです。
- クリップボードから透明フィルムをはずし、フィルムだけ撮りました。
この透明フィルムをスキャナーでパソコンに取り込みます。
あるいは複写機でコピーすれば白紙に描かれた点描画になります。
■ 成果 ■
- 完成図です。
スキャナーの精度が良くないので、多少粗い点描画です。
- 点描画のモデルとなった車です。
これを点で写し取っているのでかなり精細な点描画になります。
(下の図はBMWのホームページから引用しています)
- ある風景を引用して、人間点描画にも挑戦してみました。
さすがに人の表情は難しく、修正を加える度に口元がどんどん変な風になっていきました。
もう一枚、犬の点描画も作成しましたが、アートのページで紹介します。
■ コメント ■
- デジカメの画像を印刷するときは白黒印刷がよいです。
白黒の方が陰の付け方がわかりやすいから。
- 透明フィルムはインクジェットプリンタ用がオススメです。
インクジェットプリンタ用フィルムは表面に何かが塗ってあるので、水性ペンで描くときに滑りにくいので良いです。
レーザープリンタ用フィルムの場合は油性ペンを使うのですが、一枚を仕上げる頃にはペンが乾いてしまったり、フィルムの表面がツルツルで描きにくいです。
- 描くときには修正ペンを使うようにペンを立て、できるだけ小さな点をたくさん打ちましょう。陰や端は点を多く打つとリアルに描けます。特に輪郭は何度も何度も点を打ってちょっと太めの線にするときれいです。
- 間違って点を打ってしまって、どうしても消したい場合の対処法です。
- レーザープリンタ用フィルムの場合
エタノールやメタノールで拭く。
- インクジェットプリンタ用フィルムの場合
水を浸したティッシュで拭く。しかし、拭くと同時にフィルム表面のコーティングがとれてしまいます。表面がツルツルで描けなければそこだけ油性で描いて下さい。
予め余白などでどうなるかを確かめておくのも手ですね。
点描画の場合、相当変なところに点を打たない限り、間違いにはなりません。
むしろ自然な感じになったりしますので、消すのは、「どうしても訂正したい」と思うときだけにしましょう。
- 実際に生徒に描かせてみました。一概には言えませんが、多少の芸術センスと、何よりも根気が必要だと感じました。
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